Hey Bro。お金について、なぜか手元に残らないという悩みはないか?例えば・・・
「収入が増えたのに、なぜか貯金残高が一向に増えない」
「ボーナスで浮いた10万円も、気づけば来月には財布から消えている」
「給料が上がった分、外食も買い物も増えて、散財してしまう」
こんな経験をしてきたことがあるはずだ。先に言っておく。その悩み、収入の額とはほぼ関係ない。
総資産約22兆円世界一の投資家、ウォーレン・バフェット。11歳で初めて株を買ったこの男が、なぜ「世界一の投資家」と呼ばれるまでになったのか。答えは、意外なほどシンプルだ。天才的なひらめきで一発を当てたわけでも、誰も知らない裏技を使ったわけでもない。「あること」を、誰よりも長く、徹底的に守り続けただけだ。バフェット自身が、それを一言で言い切っている。
“It’s not how much you make, but how much you keep.”
「重要なのはあなたがどれだけ稼ぐかではない。どれだけ残すかだ」
稼ぐ額ではなく、残す額。たったこれだけのことなのに、ほとんどの人が逆を向いて頑張っている。
この記事では、バフェットに学ぶ「お金を残す力」を軸に、「お金が貯まる人」と「貯まらない人」を分けている本当の要因を掘り下げる。世の中にある「貯金術」記事にありがちな、家計簿アプリの紹介や節約テクニック集だけで終わらせるつもりはない。稼ぐ・鍛える・整える、すべてトータルで持っていく。
収入が増えるたびに散財してきた人も、貯金がなぜか増えない人も、「残す仕組み」を一つ手に入れた瞬間から、通帳の景色が変わっていく。では、はじめよう。
Leo稼ぐ力はアタック、残す力はディフェンスだ。どれだけ強い武器(収入)を手に入れても、防御力(残す力)がゼロなら、人生というゲームに勝ち残れない。
| この記事の要点 |
|---|
| お金が貯まる・貯まらないを分けるのは「稼ぐ力」ではなく「残す力」 |
| バフェット自身、総資産22兆円ながら年収は40年以上1,500万円のまま、暮らしは驚くほど質素 |
| 残したお金を「寝ている間も稼ぐ仕組み」に変える循環に入れるかどうかが、貯まる人と増える人を分ける |
お金を「稼ぐ力」と「残す力」は別の筋肉である


稼ぐ力だけ鍛えても、残す力がゼロなら、資産はいつまでもレベル1のままになる。つまりは、「稼ぐ力」と「残す力」は、まったく別の筋肉が必要ということ。まずはこの2つを分けて考えることから始めよう。
お金が貯まらない人は、たいていこう考える。
「収入さえ増えれば、お金は貯まる」
これが、最初の勘違いだ。
宝くじで高額当選した人が、数年後に破産する。プロスポーツ選手が、引退後にお金をなくす。こういう話は、聞いたことがあるはずだ。彼らは、稼ぐ額が足りなかったわけじゃない。むしろ、普通の人が一生かけても稼げない額を、一瞬で手にしていた。それでも、お金は残らなかった。
なぜか?「稼ぐ力」と「残す力」は、まったく別の能力だからだ。
筋トレに置き換えるとわかりやすい。ベンチプレスが強い人が、そのまま持久力もあるとは限らない。押す力と、支え続ける力は別の筋肉が担当している。お金も同じで、「稼ぐ」という瞬発力と、「残す」という持久力は、鍛え方がまったく違う。
| 稼ぐ力 | 残す力 | |
|---|---|---|
| 何を測るか | 収入・売上の額 | 支出をコントロールする力 |
| 短期で伸ばせるか | 昇給・転職・副業で比較的伸ばしやすい | 習慣を変える必要があり、時間がかかる |
| 鍛えなかった場合 | 収入が頭打ちになる | 稼いだ分だけ支出も膨張する(生活水準の上昇) |
| 世の中の情報量 | ノウハウ・副業教材が溢れている | 驚くほど少ない |
いくら稼いでも、それ以上に使ってしまえば、手元には何も残らない。逆に、稼ぎがそこまで多くなくても、残す力がある人は着実にお金を貯めていく。貯まる・貯まらないを決めているのは、収入の額ではなく「残す力」があるかどうかだ。
だからこそ、この記事のタイトルにもある通り、追いかけるべきは「稼ぐ力」だけじゃない。むしろ後回しにされがちな「お金を残す力」の方を、意識的に鍛える必要がある。
お金を残すメリット
- 収入が増えなくても、確実に手元資金が積み上がっていく
- 支出の可視化を通じて、自分の価値観(何にお金を使いたいか)が明確になる
- 「残った分を仕組みに回す」ことで、副業や投資の元手が自然にできる
- 収入が不安定になった時期(転職・独立・病気)でも、崩れにくい家計になる
お金を残すデメリット
- 即効性がない。稼ぐ力のように「今月から給料が倍」のようなドラマチックな変化は起きにくい
- 極端にやりすぎると、生活の質を必要以上に削って消耗する(節約疲れ)
- 一人で黙々と続ける習慣なので、モチベーションの維持装置が別途必要になる
- 家族がいる場合、価値観のすり合わせに時間がかかることがある
なぜ「お金を残す力」がないと、稼いでも消えるのか
残す力がない原因は、意志の弱さじゃない。生活水準の上昇、お金の色分け、見えない支出設計。この3つの心理的なトラップにハマっているだけだ。仕組みを知れば、対策は驚くほどシンプルになる。これは根性論ではなく、心理学的にも裏付けがある。仕組みを知らずに「気合いで節約しよう」とするから、続かない。
生活水準は上げると戻せない(ヘドニック・トレッドミル)
心理学者フィリップ・ブリックマンとドナルド・キャンベルが1971年に提唱した「ヘドニック・トレッドミル(快楽の踏み車)」という概念がある。人は収入や環境が良くなると一時的に幸福度が上がるが、すぐにその状態に慣れてしまい、元の幸福度に戻ってしまうという現象だ。
これが厄介なのは、幸福度は元に戻るのに、支出の水準は元に戻らないという非対称性にある。給料が上がって高い車に乗り換えた人は、給料が下がったからといって軽自動車には戻らない。一度上げた生活水準は、下げるのに強烈な心理的抵抗が伴う。だから収入が増えるたびに支出も静かに膨張し、いつまでも「残る額」は変わらない。
世の中で言う「生活水準インフレ(ライフスタイル・クリープ)」は、この心理メカニズムの上に成り立っている。
お金には「色」がついている(メンタル・アカウンティング)
行動経済学者リチャード・セイラーが提唱した「メンタル・アカウンティング(心の家計簿)」も、残す力を理解する鍵になる。人は同じ1万円でも、給料として入った1万円と、臨時収入で入った1万円を、無意識に別の財布として扱ってしまう。
「臨時収入だから、使ってもいいお金」という感覚が、残す力を持たない人の典型的な思考パターンだ。バフェットのように「稼いだお金はすべて同じ1ドルだ」と扱える人間だけが、収入の出どころに関係なく一貫して残すことができる。給料もボーナスも副業収入も投資の配当も、口座に入った瞬間はただの数字だ。そこに勝手な色をつけているのは、自分の脳の方だと気づく必要がある。
支出は「見えない」ように設計されている
現代は、意識しなければ勝手にお金が減っていく仕組みで満ちている。サブスク、リボ払い、ワンクリック購入、後払い決済。企業側は、消費者が「使った実感」を持たないように、あらゆる支出を摩擦なく設計している。
稼ぐ力を伸ばす情報は世の中に溢れているのに、残す力を鍛える情報は驚くほど少ない。だからこそ、この記事で意識的に扱う価値がある。
お金が貯まらない人によくある失敗パターン
貯まらない人の失敗は、ほぼ全部「意志力頼み」に集約される。稼ぐ額を追う、先延ばしにする、一発逆転を狙う。私自身、全部通ってきた道だ。典型パターンを知っておくだけで、同じ罠にはハマらなくなる。当てはまるものがあれば、まずそこに気づくだけでも十分な一歩だ。
- 稼ぐ額だけを追いかける:収入が増えることに満足して、支出の見直しを一切しない。結果、収入が上がるたびに生活水準も上がり、手元資金は増えない。
- 「そのうち貯める」で先延ばしにする:今月は特別だから、来月から本気を出す、を繰り返す。「そのうち」は永遠に来ない。
- 一発逆転を狙う:地道に残す力を鍛えるより、投資や副業で一気に稼いで解決しようとする。土台がないまま大きな金額を動かすと、稼ぐどころか失うリスクの方が大きい。
- 仕組み化せず、意志力だけで頑張る:「今月は使わないようにする」という決意だけで乗り切ろうとする。三日坊主で終わる典型パターンだ。
- 収入は増えているのに、貯金額は変わらない:昇給・転職のたびに無意識に生活水準を上げてしまい、増えた分がそのまま消えていく。本人はなぜ貯まらないのか自覚できていないケースが多い。
- ボーナスや臨時収入をすぐ使ってしまう:メンタル・アカウンティングの典型例。「特別なお金だから、特別な使い方をしていい」という無意識のルールに支配されている。
- 家計簿はつけているが、貯金額が増えた実感がない:記録すること自体が目的化していて、記録した結果を元に行動を変える工程が抜けている。可視化はあくまで手段であって、ゴールではない。
見ての通り、貯まらない人の失敗はほぼ全部「意志力に頼っている」という一点に集約される。仕組みで防げるものを、根性で防ごうとしているから、何度も同じ失敗を繰り返すことになる。
バフェットに学ぶ「お金を残す力」質素な暮らしの正体


バフェットの強さは、稼ぐ力じゃなく残す力にある。総資産22兆円、世界トップクラスの大富豪でありながら、彼の生活水準は驚くほど「普通」のままだ。豪邸も高級車も持たず、40年以上前に買った家に住み続け、年収さえ40年間変わっていない。これは偶然でも、ただのケチでもない。明確なルールに基づいた、意図的な選択だ。
世界トップ10に入る大富豪の暮らしぶり
面白いのは、バフェット本人が、この「残す力」の生きた実例だということだ。総資産22兆円。世界のトップ10に入る大富豪でありながら、暮らしぶりは驚くほど質素だ。具体的なエピソードを、表にまとめておく。
大事なのは表の右列、それぞれのエピソードが「残す力」のどの側面を体現しているかという構造の理解だ。
| エピソード | 「お金を残す力」との関係 |
|---|---|
| 1958年に約3万ドルで購入した自宅に今も住み続けている | 資産が増えても住居費を上げない |
| バークシャー・ハサウェイからの年収は40年以上10万ドルのまま | 稼ぐ額と使う額を意図的に切り離している |
| 朝食はマクドナルド定番、株価に応じてメニューを変える | 大きな支出も小さな支出も一貫した基準で判断する |
| お気に入りの飲み物はチェリーコーク | 高級志向ではなく、自分が本当に好きなものにお金を使う |
| アメックスのブラックカードを年会費を理由に返却 | ステータスより実質的なコストで判断する |
| 「3歳児が食べないものは食べない」という食のルール | シンプルな基準を貫き、選択に迷わない仕組みを持つ |
| 資産の99%以上を寄付する意向を表明(ギビング・プレッジ) | 貯めた資産の使い道すら計画的に設計している |
| 投資判断は「自分が理解できる事業」に限定 | 分からないものに手を出さず、損失を防ぐ=残す力そのもの |
| 長期保有を基本とし、頻繁な売買をしない | 手数料や税金という「見えない支出」を最小化する |
これだけの資産を持ちながら、バフェットは浪費しない。「稼ぐこと」と「使うこと」を、完全に切り離しているんだ。お金持ちになる人にとって、お金を使うこと自体は目的じゃない。この姿勢が、そのまま「残す力」に直結している。
一つひとつは地味だ。でも、これを何十年も一貫してやり続けたことが、22兆円という結果につながっている。残す力は、派手さのない習慣の積み重ねでしかない。
お金を残すための金言
バフェットの「残す力」は、感覚やその場の我慢で成り立っているわけじゃない。彼自身が繰り返し語ってきた、お金を残すための金言に支えられている。
- 絶対にお金を失わない:損失を出さないことが、資産形成の大前提だ。増やす前に、まず守る。
- 絶対にルール1を忘れない:同じ言葉をあえて繰り返すこの徹底ぶりこそ、「残す力」の本質を表している。
- 借金はしない:負債は残す力を根こそぎ奪う。手元に残らないどころか、マイナスから人生をスタートすることになる。
- ブランド品や高級車にはお金を使わない:資産が増えても、見栄のための支出は増やさない。稼ぐ額と使う額を切り離す姿勢が、ここにも表れている。
- 自分に投資する:5つのうち唯一「使うこと」を推奨しているのがこれだ。知識やスキルへの投資は、将来の稼ぐ力と残す力の両方を底上げする。
この配分そのものが、稼ぐ力より残す力を優先するバフェットの思考をよく表している。
お金を味方につけて「寝ている間に稼ぐ」仕組みを作る


労働収入だけに頼る人は、一生お金の呪縛から逃げられない。自分が動かなくてもお金を生む仕組みを持てるかどうかが、人生の難易度を左右する。そしてこの仕組みの元手になるのが、まさに残す力で確保したお金だ。
バフェットには、もう一つ有名な言葉がある。
“If you don’t find a way to make money while you sleep, you will work until you die.”
「もし、寝ている間にお金を稼ぐ方法を見つけられなければ、あなたは死ぬまで働くことになる」
恐ろしいほど本質を突いた言葉だ。
多くの人の収入は「自分が働いている時間」だけに紐づいている。働けば入る。働かなければ入らない。これが労働収入の構造だ。問題は、この働き方だと手を止めた瞬間に収入も止まるということ。病気になったら、歳をとったら、会社に何かあったら、収入は一気に途絶える。
だからバフェットは言う。自分が動いていなくても、お金を生む仕組みを持て、と。
「貯める」と「増やす」はつながっている。
残す力と増やす力は、別々のスキルではなく、一本の道でつながっている。残す→仕組みに回す→増える→さらに残す。この循環に入れるかどうかが分岐点だ。ここで、2つのバフェットの言葉がきれいにつながる。
「どれだけ残すかが大事」(残す力)
「寝ている間に稼ぐ仕組みを持て」(増やす力)
一見、別の話に見えるが、実は一本の線だ。
まず、残す力で手元にお金を残す。その残ったお金を、次の収入を生む仕組みに回す。副業の元手にする。学びに投資する。あるいは、実際に投資に回す。すると、その仕組みが、また新しいお金を生む。
残す → 仕組みに回す → 増える → さらに残す。
この循環に入った人が「貯まる人」であり、最終的に「増える人」になる。逆に、稼いでも稼いでも使ってしまう人は、いつまでも最初のループに入れない。だから、収入が高くてもお金が貯まらない。
この循環の「仕組みに回す」の部分には、大きく分けて2つの選択肢がある。一つは自分の時間と労力を使って収入源を作る「副業」。もう一つは、お金そのものに働いてもらう「投資」だ。
副業、投資は「2つ目の収入源」をつくる第一歩
2つ目の収入源を持たない限り、収入は常に会社という一つの装備に依存し続ける。副業は自分の時間を、投資はお金そのものを働かせる手段だ。どちらも、残したお金という「元手」があって初めて始まる。
いきなりバフェットのように何十億も投資に回すのは無理だ。でも、彼の考え方の「入口」に立つことは誰でもできる。その第一歩が副業であり、投資だ。
副業の本当の価値は、目先の数万円じゃない。「労働収入とは別の、2つ目の収入の柱をつくる」ことにある。
最初は自分が手を動かす副業でいい。でも続けていくと、だんだん仕組み化できる部分が出てくる。たとえば、一度書いたコンテンツが、あとから継続的に読まれて収益を生む。作った仕組みが、自分が寝ている間も動き続ける。
これは、まさにバフェットの言う「寝ている間に稼ぐ」の個人版だ。会社の給料一本に依存している状態から、収入の柱を2本、3本と増やしていく。この方向に進むことが、お金が「貯まる人」への道になる。
一方、投資に回す場合は、副業以上に「何を選ぶか」で結果が大きく変わる。ここでバフェットの投資哲学を、実践的な5つの視点に落とし込んでおく。
バフェット流・銘柄選びの5つの視点
バフェットの投資判断は、派手なテクニカル分析でもなければ、市場の短期的な値動きの予測でもない。むしろ驚くほどシンプルな、5つの問いに集約できる。これは「残したお金」を投資に回す段階で、誰でも使える装備チェックだと思ってほしい。
| 視点 | 具体的な問い | バフェットの考え方 |
|---|---|---|
| 理解できる範囲か | 自分が理解できる銘柄なのか、どうか | 「自分が理解できないビジネスには投資しない」。これは彼が長年繰り返してきた原則で、ドットコムバブル期にIT株を避けたのもこの一言に尽きる。 |
| 参入障壁の強さ | 競合他社が簡単に入り込めない強みがある銘柄なのか、どうか | バフェットは事業の競争優位性を「moat(economic moat=経済的な堀)」と表現する。城の周りに堀が深いほど、他社が攻め込みにくい。ブランド力、コスト構造、ネットワーク効果などが堀にあたる。 |
| 現在の収益力 | 今現在ちゃんとその銘柄は、稼いでいるのか、どうか | 将来性だけを語る「夢」の銘柄には手を出さない。今この瞬間、実際にキャッシュを生み出しているかどうかを重視する。だからこそ、彼は無収益のグロース株ブームに乗らなかった。 |
| 長期保有できるか | ずっと持ち続けれる銘柄なのか、どうか | 「私たちが好む保有期間は、永遠だ」(”Our favorite holding period is forever.”)という有名な言葉の通り、頻繁な売買は前提にしていない。売買のたびに発生する手数料や税金も、立派な「漏れ」だと捉えている。 |
| 10年後の通用度 | 10年後の世間様にも通用する銘柄なのか、どうか | 一時的な流行やブームではなく、10年、20年先も必要とされ続ける事業かを考える。生活に根差した、廃れにくいビジネスを好む傾向はここに由来する。 |
この5つは、そのまま副業や自分のスキル選びにも応用できる。「自分が理解できる領域か」「他人が簡単に真似できない強みがあるか」「今すでに需要があるか」「長く続けられるか」「10年後も通用するか」。バフェットの投資哲学は、資産運用に限らず、私たちが何にリソースを注ぐかを決めるときの、極めて実践的な物差しになる。
投資の種類は多い。まずはNISAとiDeCoから始めればいい
投資と一口に言っても、中身は幅広い。バフェットが得意とした米国株はもちろん、日本株、外国株、さらには仮想通貨、為替(FX)、債券、不動産まで、選択肢は数えきれないほどある。ただし、これらは仕組みも値動きもまったく違い、知識ゼロの初心者がいきなり手を出して、うまくいくことはほとんどない。そのことは、私自身が身をもって証明している。(FXをレバレッジかけて800万円失った・・・コツコツ積み上げる株の方がおすすめ)
そこでおすすめなのが、新NISAとiDeCoだ。どちらも国が用意した非課税制度で、投資先を選ぶ前に、まず「税金を引かれずに増やせる箱」を用意する、というイメージに近い。
- 新NISA:運用で得た利益が非課税になる制度。年間360万円、生涯1,800万円まで非課税で投資でき、成長投資枠(年240万円)とつみたて投資枠(年120万円)の2つを組み合わせて使える。制度自体が恒久化されているので焦る必要はないが、始めるのが早いほど複利の恩恵を受けやすい。
- iDeCo(個人型確定拠出年金):老後資金づくりのための制度。掛金が全額所得控除の対象になるため、積み立てている間から節税効果がある。2027年1月からは会社員の拠出上限が月6.2万円に引き上げ予定で、より使いやすくなる。
どちらも、いきなり個別株や仮想通貨で勝負するよりリスクを抑えながら「仕組みに回す」を体験できる。まだ何も始めていないなら、まずはこの2つの制度を調べるところからでいい。焦らず、じっくりと。
「お金を残す力」の鍛え方5項目
残す力は、意志ではなく仕組みで鍛える。給料日の自動振替、口座分け、可視化。どれも今日から始められる小さな一手だ。経験値稼ぎと同じで、小さな行動を積み重ねた人が最後に勝つ。
1. 給料が入った瞬間に、先に貯金分を抜く
❌ 生活費を使った「残り」を貯金しようとする → 残らない
✅ 給料日に、貯金・投資に回す分を自動で別口座に移してから生活する
「残ったら貯金」ではなく「先に貯金してから残りで生活する」。順番を変えるだけで、意志力に頼らず貯まる仕組みになる。
2. 臨時収入を「普段の財布」に混ぜない
❌ ボーナスや臨時収入を、普段の生活費と同じ口座に入れて感覚的に使う
✅ 臨時収入専用の口座を分け、入った瞬間に用途(貯蓄・投資・自己投資)を決める
メンタル・アカウンティングは避けられない。だったら逆手に取って、「臨時収入=残す用」という色を自分でつけてしまえばいい。
3. 収入が増えたら、先に「増やさない支出」を決める
❌ 昇給・転職のたびに、無意識に生活水準を上げる
✅ 収入が上がったら、増額分の半分だけ生活に反映し、残り半分は先に貯蓄・投資に回すルールを事前に決めておく
ヘドニック・トレッドミルは止められない。でも「増額分の何割まで生活水準に反映するか」を先に決めておけば、際限のない膨張は防げる。
4. 「なんとなく」の支出を可視化する
❌ 家計簿をつけずに、なんとなく貯まらない理由がわからないまま過ごす
✅ 1ヶ月だけでいいから、すべての支出をレシートかアプリで記録する
多くの場合、原因はコンビニでの「ついで買い」やサブスクの放置など、小さくて数の多い支出にある。可視化しない限り、これは絶対に自覚できない。手書きが面倒なら、マネーフォワードMEやZaimのような家計簿アプリを使えばいい。銀行口座やクレジットカードと連携すれば、使った瞬間に自動で記録されるので、意志力はほぼゼロで済む。
5. バフェットのように「使うこと」を目的化しない
❌ 収入が増えた達成感を、消費で確認しようとする
✅ 収入が増えた達成感は、資産残高の推移で確認する
高いものを買った瞬間の快感は長く続かない。ヘドニック・トレッドミルの通り、すぐに慣れて元の幸福度に戻る。一方、資産残高が積み上がっていく感覚は、長期的にじわじわ効いてくる満足感になる。
習慣化の仕組みについては習慣化・生産性カテゴリの記事も参考にしてほしい。
お金を残す力「稼ぐ・鍛える・整える」の3軸連携
残す力は、家計簿や口座管理だけの話じゃない。実は「鍛える」「整える」という別の軸からも強化できる。男磨きラボが繰り返し伝えている「稼ぐ・鍛える・整える」の3軸は、ここでも独立した3つのスキルツリーではなく、互いにレベルを引き上げ合う関係にある。
鍛える軸:身体を鍛えると、衝動買いが減る
ストレスが溜まっている状態では、判断力が落ち、目先の快楽を選びやすくなる。ストレス発散のための「ついで買い」や「やけ食い」は、その典型だ。
しかし、筋トレのような運動習慣はストレスを発散させる手段になり、衝動的な支出のトリガーそのものを減らしてくれる。トレーニングをやり切った後の達成感は、消費で得る快感の代わりにもなる。身体が整っている人ほど、財布のひもも安定しやすい。
整える軸:習慣化とメンタルが、お金の意思決定の質を上げる
睡眠不足や疲労で判断力が落ちている状態では、後先を考えない衝動的な支出が増えやすい。「今日は疲れたから、ご褒美に」という一言が、残す力を静かに壊していく。だからこそ、この記事で紹介した「先取り貯蓄」や「口座分け」のような仕組みは、意志力ではなくIf-Thenプランニングと同じ発想で作るのが正解だ。
判断そのものを事前に済ませておけば、疲れている日でも「残す」という選択が自動的に発動する。
| 軸 | 行動例 | 「残す力」への効果 |
|---|---|---|
| 稼 | 給料日に先取りで貯蓄・投資分を別口座へ移す | 意志力に頼らず「残す」を自動化する |
| 鍛 | 週数回の筋トレでストレスを発散する | ストレス消費・衝動買いのトリガーを減らす |
| 整 | 睡眠時間を確保し、If-Thenルールで判断を先に済ませる | 疲労による衝動的な支出を防ぐ |
私自身、身体がボロボロで生活も乱れていた時期は、残す力もまったく機能していなかった。鍛えるカテゴリや整えるカテゴリで紹介している内容は、一見お金と関係なさそうに見えて、実は残す力の土台そのものだ。稼ぐ・鍛える・整える、この3軸をセットで回してほしい。



お金の話だけ頑張っても、装備は半分しか揃わない。鍛える、整える、この2つのスキルツリーも同時に育てて、初めてフル装備になる。
よくある質問
Q1:手取りが少なくても「お金を残す力」は鍛えられますか?
A:鍛えられる。残す力は収入の額に依存しない、支出をコントロールする技術だ。手取りが少ないうちに身につけた方が、後で収入が増えたときに生活水準の膨張を防げるので、むしろ有利に働く。
Q2:貯金と投資、どちらを優先すべきですか?
A:まずは生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)を貯金で確保するのが先。それができてから、余剰分を投資や副業の元手に回す順番が安全だ。
Q3:副業を始めるお金がありません。どうすればいいですか?
A:多くの副業(SNS、ブログなど)は初期費用がほぼゼロで始められる。「元手がないから始められない」は、実は残す力の話ではなく最初の一歩を踏み出す話であることが多い。
Q4:節約を頑張っているのに、なぜか続きません。
A:意志力に頼っているからだ。先取り貯蓄や口座分けのように、意識しなくても勝手に残る仕組みを作れば、続ける必要すらなくなる。習慣化がポイントだ。
Q5:バフェットほど極端に質素にする必要はありますか?
A:必要ない。バフェットの本質は「金額の小ささ」ではなく「稼ぐ額と使う額を切り離す姿勢」にある。自分にとって心地よい水準で、収入と支出の連動を緩めることが目的だ。
Q6:家族がいて、支出をコントロールしにくい場合は?
A:個人の口座とは別に、家族共通の「貯蓄・投資専用口座」を作り、そこへの入金だけは聖域として先取りするのが現実的だ。細かい支出の主導権争いをするより、先取りの仕組みを家族で合意する方がうまくいく。
参考文献と出典
- Brickman, P., & Campbell, D. T.(1971).「Hedonic Relativism and Planning the Good Society」In M. H. Appley(Ed.), Adaptation-Level Theory(pp. 287-305). Academic Press.(ヘドニック・トレッドミルの提唱論文。1971年出版の書籍の章のため公式な無料全文はないが、文献情報はこちらで確認できる)
- Thaler, R. H.(1999).「Mental Accounting Matters」Journal of Behavioral Decision Making, 12(3), 183-206.(メンタル・アカウンティングの体系的な論文。出版社ページ(Wiley Online Library))
- Berkshire Hathaway 1988年 株主向けレター「Our favorite holding period is forever.」(バークシャー・ハサウェイ公式サイト、1988年レター全文)
- バフェットの年収が40年以上10万ドル(約1,500万円)のまま変わっていない件:CBS News「Buffett’s salary unchanged for more than 25 years」
- 1958年に自宅を3万1,500ドルで購入した逸話:CNBC「Billionaire Warren Buffett still lives in the same home he bought for $31,500」
- 資産の99%以上を寄付する意向(ギビング・プレッジ):The Giving Pledge公式サイト、バフェット本人の誓約文
まとめ|バフェットに学ぶ「お金を残す力」の本質
世界一の投資家バフェットが教えてくれる、お金が貯まる人・貯まらない人の違いはこうだ。
貯まらない人は「稼ぐ額」だけを見て、稼いだ分だけ使ってしまう。貯まる人は「どれだけ残すか」を見て、お金を残す力を持っている。そして貯まる人は、残したお金を「寝ている間も稼ぐ仕組み」に変えていく。その仕組みが次のお金を生み、循環していく。
大事なのは、収入の額そのものじゃない。どれだけ残せるか。そして、その残したお金で労働以外の収入源をつくれるか。バフェットのようにいきなり大きな投資はできなくても、考え方は今日から真似できる。稼ぐ・鍛える・整える、この3軸が噛み合ったとき、残す力は最大化される。
今日からできること
- 給料日に、貯金・投資分を自動で別口座へ移す仕組みを作る
- 臨時収入専用の口座を分け、入った瞬間に用途(貯蓄・投資・ご褒美)を決める
- 1ヶ月だけ、すべての支出をレシートかアプリで記録してみる。まずは自分の支出を把握しよう。
- 投資に回すなら、理解できるか・強みがあるか・今稼いでいるか・長く持てるか・10年後も通用するか、の5つを確認する
- 残す力だけでなく、鍛える(運動)・整える(睡眠・習慣化)にも同時に手をつける
Leoから最後に一言
私は稼ぐ力だけで突っ走って、800万円以上を失い、財産差し押さえまで経験した。あの頃は、装備もスキルも整えないまま、いきなりラスボスに挑んで返り討ちにあっていたようなものだ。
そこから立て直せたのは、稼ぐことを一旦やめて、残すことだけに集中したからだ。派手さは何もない。ただ「これ以上減らさない」を積み重ねただけだ。その地味な土台があったからこそ、副業も投資も、後から積み上がっていった。
今日から1つだけでいい。給料日に、貯金分を先に抜く仕組みを作ろう。それだけで、来月のお前は今日のお前と違う場所に立っている。稼ぐな、とは言わない。稼いだら、まず残せ。それが、お金に働いてもらう人生への、一番地味で一番効く一手だ。
攻略本を読んで満足するな。給料日に1つだけ、仕組みを起動しろ。そこからBroのセーブデータが変わり始め好転する。
